認知行動療法とは?メリットやデメリットを解説!

認知行動療法とは?メリットやデメリットを解説!

認知行動療法はなんとなく効果があると何となくしか理解していない採用担当者様に向けて、認知行動療法の具体的なメリットやデメリットについて解説。認知行動療法の理解があるとPRできれば、障がいのある方の雇用促進にも繋がります。

認知行動療法とは

本記事では、「認知行動療法」についてご紹介します。「認知」とは、現実を受け止め方やものを多視点から見ることを指します。「認知」には10パターンの歪みがあり、よりよい認知に変えていく方法を「認知行動療法」と呼びます。適切な認知をすることで、気持ちを落ち着かせる効果や、バランスを取る効果が期待できます。

ストレスが多いときには特に認知の歪みが起こりやすく、普段と違う受け止め方をする可能性も。認知行動療法は、うつ病などの精神疾患に特に大きな効果が見られます。

参照元
医療法人 なかおかクリニック
認知の歪みのパターン

 


 

認知行動療法の方法

認知行動療法は大きく分けて2つあり、「病院で診てもらう」方法と「自分で行う」方法です。

1.専門医に相談

認知行動療法は精神科や心療内科で行うことが一般的です。専門医に相談することで、治療者に知識がない場合でも、安心して治療を進められます。自分の思考や感情によって苦しんでいる社員に気がついた場合、病院で診てもらうことを勧めましょう。

2.自己治療(セルフメディケーション)

認知行動療法は自分で行うことも可能です。自分で治療を行うメリットは、誰かの元で治療を進める必要がないため、マイペースで進められます。病院に行く必要がないため、ストレスが少ないこともメリットです。しかし、1から全て自分で治療を行うには労力もかかるので、注意が必要となります。

 

認知行動療法で得られるメリット

認知行動療法によって得られる4つのメリットをご紹介します。メリットを知れば社員の理解も得られ、治療に前向きに取り組んでもらえる可能性が高まります。

1.精神疾患の予防・再発防止
精神疾患をもたらす大きな要因に、ネガティブな思考や感情があります。治療者が内面と向き合うことで、感情や思考に変化が見られ、精神疾患の予防に繋がります。また、思考の偏りが修正されると、日々の思考や感情が無意識に良いものに変わり、再発防止も期待できます。

2.前向きな思考になる
ネガティブな感情から立ち直りやすくなり、前向きに考えられるようになります。認知行動療法を進めていく過程で、状況や他人の振る舞いを自身の思考を通してではなく、ありのままに捉えることが可能になるためです。客観的な視点が保て、思考に捉われることが減り、前向きな思考になります。

3.副作用がほとんどない
薬物療法は副作用があるため、悩まされている方も多いでしょう。認知行動療法は、考え方や行動を変化させるものなので、基本的に副作用はありません

4.思考がまとまりやすくなる
認知のゆがみを修正することで、ネガティブな思考のノイズが減り、客観的に広い視野から物事を考えられるようになります。思考がまとまることで、仕事の段取りや進め方も効率的に考えられるようになり、日々の生産性向上にも期待が見込めます。

  

認知行動療法のデメリット

次に、認知行動療法のデメリットを紹介します。社員に客観的な視点を持ってもらうためにも、メリットだけでなく、デメリットも伝えましょう。

1.効果がでるまでに時間がかかる
薬物療法は早いものでその日のうちに効果が出ますが、認知行動療法は早くても3ヶ月、通常半年以上かかります。そのため、途中で挫折してしまうことも多いのが実情です。前提として、認知行動療法には時間がかかることを周知しておきましょう。

2.自費診療になることが多い
認知行動療法の治療は、一定の研修を受けた医師でないと対応できないことがあります。また、精神疾患の中でも保険適応外のことがあるので注意が必要です。保険適用外の場合、1万円前後かかることもあります。保険が適用されるかどうか、カウンセラーや医師に前もって診てもらうことを促しましょう。

3.合う、合わないがある
薬物療法と同様、認知行動療法の効果には個人差があります。具体的には、過去に強いトラウマ体験がある人や、感情で物事を考える人はあまり効果的ではないと言われています。加えて医師やカウンセラーとの相性もあります。どうしても合わない場合は、他の治療法に切り替えて治療を行いましょう。

4.専門医が少ない
認知行動療法は、一人ひとりに合わせた治療が必要で、効果が出るまで一定期間を要するため専門医が少ないことがデメリットです。また、専門医になるための研修が必要となるため、代わりに心理士が行う場合もあります。どうしても専門医に診てもらいたいという要望がある方は、探す段階で労力を要することもあります。

まとめ

認知行動療法は、特定の精神疾患に関して一定の効果があり、社員の悩みを改善できる可能性を秘めています。きちんとした知識のある専門医の元で実践していけば、治療に時間がかかったとしても、たくさんのメリットが見込めます。
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