2023.04.25
2023.04.25
摂食障害について詳しく知りたい人事担当者に向け、具体的な症状や対処法をご紹介します。摂食障害は、食事に関する障がいのため仕事には影響がないと思う方も多いものの、状況によっては業務が滞ってしまうことも。しっかり対策をしておきましょう。
目次
摂食障害とは、食事の量や食べ方など食事に関連した行動の異常が続くことにより、心と体の両方に影響が及ぶ病気です。
主に、体重や体型が気になって行ったダイエットや、食欲不振、胃腸症状がきっかけとなり発症します。発症前に、心理的・社会的ストレスを経験している方が多い傾向なのが特徴です。
摂食障害は代表的な3種類に分けられ、それぞれに症状が異なります。
分類と症状は、以下を参照してください。
神経性食欲不振症は拒食症とも言われており、痩せていることへのこだわりや、肥満に対する恐怖などによって痩せるための食行動の異常を起こす病気です。10代で発症することが多く、その90%が女性とされています。
栄養不足により、無月経、便秘、貧血などが起こりやすいです。脱毛やうぶ毛が濃くなるといった症状や、寒さを感じやすい、皮膚の乾燥、むくみなども多く挙げられます。さらにひどくなると、骨粗鬆症や味覚障害、聴覚過敏、痙攣など、生活に大きく影響する症状も現れるので注意が必要といえるでしょう。精神面においてもうつ気分や不安感、こだわりなどが強くなり、自尊心の低下も現れてくると言われています。
神経性過食症は食事のタイミングや食欲、食事量を自身でコントロールできずに、大量の食べ物を過食してしまう病気です。また、肥満への恐怖心や「なぜ食べてしまったのだろう」という罪悪感から過食後に下剤や嘔吐を繰り返し、体重をコントロールしようとする特徴があります。
代表的な症状には、食べだすと止められない、自制困難な食べたいという欲求がある、嘔吐下剤の乱用があるなどが挙げられるでしょう。あわせて不安感や自己嫌悪、抑うつ状態、自傷行為や引きこもりなどの症状も出てくることがあります。
過食性障害は食物依存症とも言われます。悪影響だとわかっていても、食べる行為をコントロールできず食べることがやめられない強迫的な過食のことです。神経性過食症とは違い、食後に自己誘発性嘔吐または下剤乱用などの不適切な代償行動は見られないのも特徴の1つだと言われています。
症状は、食事時間に関係なく多く食べてしまう、空腹でなくても衝動的に食べてしまう、食べ方を自分でコントロールができない、食べる量が異常であることは自覚していても隠れて食べてしまうなどです。
摂食障害を持った方と働く上では、業務において一般雇用の社員と同様に接して問題なく、特別な配慮は必要ないと言えます。ただし、下記の2点は配慮し、症状が出たときに対処したり、症状が現れないよう留意したりしましょう。
摂食障害の原因は、本人の体重や食事、栄養だけではありません。
もともと心理的・社会的に悩みを抱えている方も多く、複数の要因が誘発して発症することがあるからです。そのため、摂食障害のある方とは、定期的な面談を行い、摂食障害の背景となる不安や悩みに寄り添い、一緒に解決する動きをとりましょう。
定期的な面談を含め、日々のコミュニケーションの中で、以下の内容を会話に挟むことが大切です。
・体重や体型に関する会話や声掛けはしない
・本人から体型のことを話された時は、ありのままを認め受け入れる声掛けをする
・できないことを要求せず、できたことに注目して褒める
摂食障害は、仕事において大きな影響を与えるような症状ではないといえるものの、本人は不安感や自己嫌悪など、目に見えない部分で自身と戦っていることが多いです。また、業務上では問題なくても、症状がひどくなれば欠勤や早退が増えるといったことも考えられます。症状がひどくならないよう、配慮していくと良いでしょう。
摂食障害は、ダイエットや胃腸症状、食欲不振がきっかけとなりますが、心理的・社会的ストレスを抱えている方が多い病気です。何をストレスに感じるかは一人ひとり異なるため、摂食障害の理解を深めた上で、関わることが大切といえるでしょう。
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