どんな種類の障がいがあるの? 知っておきたい基礎知識をご紹介

どんな種類の障がいがあるの? 知っておきたい基礎知識をご紹介

障がい者雇用を進めていくにあたり、まずは現場での受け入れ体制を整えておく必要があります。
しかし、初めて障がい者と働く方は「そもそもどのような障がいがあるのか知らない」と、戸惑いを覚えることもあるのではないでしょうか。
一口に「障がい」といっても、目には見えないものや、見えにくいものもありさまざまです。
このコラムでは、障がい者雇用の第一歩に役立つ障がいの種別についてご紹介します。

障がいとは?

「障がい者」とは障害者基本法において、「身体障害や知的障害、精神障害があるため、継続的に日常生活や社会生活において相当な制限を受ける者」と定義されています。

障害者基本法の定義から、障がいは「身体障害」「知的障害」「精神障害」の3つに大きく分けられていることがわかりますが、それぞれどのような障がいなのでしょうか。

身体障害

身体障害とは、先天的、もしくは病気や事故の後遺症などの後天的な理由で身体の機能の一部が不自由な障がいのことです。身体障害者福祉法では身体障害の種類を5つに分けています。

視覚障害

視覚障害とは、ものが見えづらい、あるいは全く見えない障がいのこと。
形や色の識別が困難になる、視野が狭くなるなど、視力の有無以外にも症状が生じている場合があります。

聴覚障害または平衡機能障害

聴覚障害とは、音や声が聞こえにくい、あるいは全く聞こえない障がいのこと。
二次障害として、コミュニケーションや情報の取得に支障が生じることがあります。

平衡機能障害とは、姿勢を調整する平衡機能がうまく働かず、起立や歩行に必要なバランスの維持が困難な障がいのことです。めまいやふらつきなどの症状があります。

音声・言語機能またはそしゃく機能障がい

音声・言語機能の障害とは、音声を発することや、音声・言語のみを用いてのコミュニケーションが困難な障がいのこと。
言葉の理解ができないため話の内容が伝わらない、書き間違いや読み間違いが多いなどの症状があります。

そしゃく機能障害とは、食べものを噛み砕くことや、噛み砕いた食べものを飲み込むことを十分に行うことができない障がいのことです。栄養を補給するためには食べ物を細かくしたり、経管栄養を使用したりする必要があります。

肢体不自由

肢体不自由とは、四肢や体幹の一部、あるいは広範囲に運動機能障害が続く状態のこと。
障がいの原因によっては、体温調節機能の低下や排尿・排便機能に困難が生じることがあり、脳に損傷がある場合は記憶力の低下や言葉の不明瞭さが伴うことがあります。

内部障害

内部障害とは、内蔵などの体の内部の機能が低下している障がいのこと。
心臓機能障害や腎臓機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害などの種類があります。
障がいのある臓器以外の機能も全体的に低下しており、体力が少なく、疲労が溜まりやすい傾向にあることが特徴です。

知的障害

知的障害とは、知的発達の遅れにより社会的な生活を行う能力が限られている障がいのこと。
知的機能と適応機能の両方を見て判断され、おおむね18歳までに生じるとされています。
そのため、18歳を過ぎてから知的機能の遅れや適応機能の制限が生じた場合は、知的障害と診断されません。

また、症状の程度により、軽度・中等度・重度・最重度の4段階に分類されているという特徴があります。軽度や中等度の場合、支援があれば自立して仕事をすることも可能であるとされていますが、自立が可能だからこそ障がいに気が付きにくく、診断が遅れてしまうケースも。
脳の障がいのため、ダウン症やてんかん、発達障害などと併発しやすい傾向にあります。

精神障害 ※発達障害を含む

精神障害とは、脳の働きの変化により感情や思考、行動にかたよりがでて、日常生活に支障をきたす障がいのことです。
統合失調症や気分障害などの種類があり、発症の原因は心理的なものであったり、環境的なものであったりとさまざま。共通して「ストレスに対する脆弱性」を持つ人がかかりやすいとされています。

障害者基本法においては、精神障害の中に発達障害も含まれていますが、精神障害と発達障害の性質は異なります。

発達障害とは、先天的な脳の働きの違いにより、行動や情緒に偏りが出る障害のことで、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥・多動症(ADHD)、学習障害(LD)などの種類があります。
障がいの特性が原因でストレスが溜まりやすかったり、周囲との適応がうまくいかなかったりする傾向があり、二次障害を引き起こすケースも少なくありません。

まとめ

今回のコラムでは障がいの種別についてご紹介しました。
どのような障がいがあるか把握することは、障がいについての配慮を考えるきっかけにもなります。まずは、どのような体制を整えたらいいのか、なんとなくのイメージをしてみるところから初めてみてはいかがでしょうか。

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