積極的に採用している障がい種別は「身体障がい」が5割超え、受け入れ体制への不安が浮き彫りに

積極的に採用している障がい種別は「身体障がい」が5割超え、受け入れ体制への不安が浮き彫りに

レバレジーズ株式会社が運営する障がい者就労支援サービス「ワークリア」( https://worklear.jp/)は2026年7月の法定雇用率引き上げに先駆け、障がい者雇用の担当者143名を対象に、障がい者の採用実態調査を実施しました。

目次

1.約5社に1社は障がい者の採用目標未達、雇用している障がい種別は「身体障がい」が「発達障がい」の2倍以上に

 2025年度(2025年4月~2026年3月)の障がい者採用における目標達成状況は、「達成済み(34.2%)」「達成見込みである(30.8%)」を合わせて6割を超えました。一方で約5社に1社は「目標達成が難しい(22.4%)」と回答し、2026年7月の法定雇用率引き上げ(2.5%から2.7%へ)を前にすでに苦戦している企業の存在も明らかになりました。

現在雇用している障がい種別については「身体障がい(83.2%)」が圧倒的に多く、最も少ない「発達障がい(37.8%)」と比較すると約2.2倍の差が見られました。


2.積極的に採用している障がい種別は「身体障がい」が5割超え、精神・発達・知的障がいは各1割前後に

 現在の採用活動において、「最も積極的に採用を進めている障がい種別はあるか」を聞くと、「全て同等に採用している(20.3%)」と回答した企業は約2割に留まりました。一方で半数以上の企業が「身体障がい(51.0%)」を挙げ、他の「精神障がい(11.2%)」「発達障がい(8.4%)」「知的障がい(9.1%)」と比較して5倍以上の顕著な差が出ています。

「身体障がい」を積極的に採用している理由としては「コミュニケーション面の不安が比較的少ないため(45.2%)」が最も多く、次いで「業務の切り出し・役割設計がしやすいと感じるため(38.4%)」「過去に身体障がい者の雇用実績があり、受け入れイメージが持ちやすいため(38.4%)」が続きました。身体障がい以外の障がい種別(精神・発達障がい等)に対し、受け入れノウハウの不足を抱えている可能性を示唆しています。

一方で「精神障がい」「知的障がい」を積極的に採用している企業からは「企業のダイバーシティ推進のため」や「身体障がい者を採用したくても応募がないから」といった理由が多く挙げられました。特に「発達障がい」では「集中力や正確性を活かした特定の業務の生産性を高めるため」「業務プロセスや働き方の見直しにつながると感じるため」といった声が見られました。


3.約7割の企業が「精神障がい」の雇用に難しさを実感、「身体障がい」と30pt差

 障がい種別ごとの採用・定着の難易度について、「難しいと思う*1」と回答とした割合は身体障がいは42.0%だったのに対し、精神障がいは70.7%となり身体障がいと比較して約30pt多い結果となりました。知的・発達障がいにおいても「難しい」と回答した割合は6割を超え、身体障がいと比較して難しさを感じている方が多いことが分かります。

難しいと感じる理由については「身体障がい」では「応募が少ない(45.0%)」が最大の課題であるのに対し、精神・発達・知的障がいでは「適した業務が見つけにくい」が最多となりました。「身体障がい」は採用前段階の母集団形成が、その他の種別では採用後の役割設計が、それぞれ課題となっている実態がうかがえます。

*1 「非常に難しい」「どちらかというと難しい」と回答した割合の合計

4.約3割の企業が障がい者の採用数を増加予定、「業務の見直し」と「社員理解」が鍵に

 今後の障がい者の採用数については「増加する予定」が33.6%、「変化なし」が65.0%となり、9割以上が維持・拡大したいと回答しました。

今後より積極的に採用を進めていきたい障がい種別について聞いたところ、「身体障がい(44.1%)」が依然として最多となったものの、「精神障がい」が14.7%、「発達障がい」が11.2%となり、いずれも1割を超える結果となりました。これは、「現時点で最も積極的に採用を進めている障がい種別はあるか」という問いへの回答(「精神障がい」が11.2%、「発達障がい」が8.4%)より多い割合となり、従来の採用・受け入れ方法だけでは対応が難しいと感じ、体制や業務設計の見直しに取り組み始めている企業が増えている可能性が考えられます。

また今後より積極的に採用を進めていきたい障がい種別があると回答した方に対し、障がい種別を問わずに採用するうえでの課題を聞くと、「業務の切り出しや適切な役割設定を行うノウハウの不足(40.2%)」や「現場の社員が障がい特性への理解を深める機会の不足(37.4%)」が上位に挙がりました。「個々の特性に合わせた役割の創出」や「必要な配慮」のための理解を深める機会の必要性が示唆されているといえるでしょう。